YAS Person | Interview

01:歴史が導く確かな技

豊富なボディリペア実績とメーカーからの信頼の証、認定工場

ー BP部門はこれまでかなりの修理実績があると思います。それにより整ったという独自のシステムについてお聞かせください。

マーケティング部(兼任BP統括部 副部長)部長  梶浦誠治
マーケティング部(兼任BP統括部 副部長)部長 梶浦誠治

梶浦:修理実績としては、輸入車を中心に年間5万台以上。これほど多くの修理をひとつの事業会社で営業している会社はあるのかな。少なくとも輸入車ではありません。この数の車を修理するためには、独自のビジネスモデルやコンピューターの仕組みなどのシステムが必要になってきます。
BPシステムは1996年に開発されました。ちょうど、ウィンドウズ95が普及し始めたころですね。まだインターネットが発達していない時代にデジタルカメラを使って、写真を見て見積もりをとるというシステムです。発想は当時としては良かったと思いますが、IT技術がまだまだ未完で、当初は大変苦労しました。その後、ITは飛躍的に発達しましたが、このシステムの特徴的な発想が、その後のIT時代と合っていたのです。
このシステムは、現在、ヤナセネットワークやヤナセ以外のディーラーも含め約250拠点、契約協力工場約200社、保険会社22社で活用されています。見積書、事故の修理過程などを瞬時に保険会社やディーラー、工場へ伝えることができ、保険会社の損害確認や協定作業を迅速に行うことができて、結果として修理が早く終わります。

ー BPについては、輸入車だからこそ難しい点もあると思います。YASの全国にある10か所の工場のほとんどが、メルセデス・ベンツ 、アウディ、ボルボ、ランボルギーニといったメーカーの認定工場になっていますが、これが保険会社との信頼関係にも発展しているのではないでしょうか。

梶浦:近年の車は新素材を多用しているし、構造が複雑です。さらに、衝突回避機能などコンピューター管理されたものもでてきたので、修理は難しいです。こういった修理を安全に行うためには、最新の技術情報がなければなりませんので、メーカー認定工場に指定されることが必要です。
認定工場になるにはメーカーが指定する機材の導入、人の教育など、多額の投資が必要です。たとえば、アウディの認定工場になるためには、ドイツでISOの資格取得が条件。これまでに10名のメカニックをドイツまで研修に向かわせています。

メルセデス・ベンツ(左)アウディ(右)の認定証書
メルセデス・ベンツ(左)アウディ(右)の認定証書

また、現在、13のダイレクト系保険会社から事故車修理の紹介をいただいています。ダイレクト系保険会社ではインターネットで保険を販売し、自社の提携工場に修理に出していますが、輸入車をどの工場に出すべきか悩むこともあるようです。輸入車は技術情報がオープンになっていないのが現状で、YASは保険会社に対して研修会などを行い、修理情報や技術情報を提供することで、YASは輸入車を適切に直すことができることが理解され、信頼を得ているのではないでしょうか。

YANASE The Bodyshop Network
YANASE The Bodyshop Network

YASでは技術面だけでなく、修理を依頼するお客様にどう対応するべきかというCS面にも力を入れています。自社の8か所の内製工場と、提携工場54社で「YANASE The Bodyshop Network 加盟工場」を形成していて、この加盟工場に「YANASE The Bodyshop Network」の看板を背負っていただきお客様に対応していただいています。「お客様対応説明会」という勉強会をお客様に直接担当するフロントマンに実施することでYANASE The Bodyshop Networkとしての連携をはかっています。
お客様の修理が終わった際、CSアンケートをお願いしているのですが、約30%の高い回収率で、回答をいただいております。幸い非常に高いCSスコアをいただいているので、これが保険会社にも伝わり、我々に保険契約者であるお客様を紹介しやすくなるという好循環に繋がってきています。

P&A統括部 P&A営業部 部長 江花辰実
P&A統括部 P&A営業部 部長 江花辰実

江花:P&A部門から考えると、在庫を大量に持っているので、部品を短期間で調達できることが修理期間の短縮にも貢献してお客様へのサービスの向上に繋がっているのでしょう。

梶浦:そうですね。部品調達は頼んだ当日か翌日には必ず発送されます。実は、修理そのものよりも、保険会社との調整、部品の調達に時間がかかります。そこをいかに短縮するか。同じ会社にパーツ部門があることは非常に有利に働いていますね。

江花:以前はヤナセが販売しているブランドの部品しか取り揃えていませんでしたが、今は扱える部品の幅も広がり、ほぼ全ての輸入車に対応できるようになっていますし。

梶浦:YASはメルセデス・ベンツやアウディなど車種を限定せず「輸入車事故車修理には自信がある」と言っているので、色々な車種の修理が紹介されます。P&A部門もエリアセンターもそれに合わせて取り扱い車種を拡大しているので非常に助かります。

江花:事故修理の部品は、いつどこが壊れるかがわからないので在庫するのが難しくリスクと考える会社もありますが、YASでは、事故車修理だけでも、年間5万台という非常に大きな数を扱っているので、パーツ部門も在庫を持ちやすいですね。

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